皆さんこんにちは、シロネコ書房(@shironeko_shobo)です
突然ですが、みなさんは今日までどんな風に自分を作り上げてきましたか?
…………なんて言われても意味不明ですよね(笑)
そしたらこう言い換えましょう。
みなさんは「これまでの自分の人生の中でどんな決断をしてきましたか?」
今回は、この質問をキーワードとして、「これから失う未来」に思いを馳せると、人生の決断って案外うまくいくかもよ、というお話です。
「選択」こそが人生だ

選ぶこと、決断することの重要さ
人生にはたくさんの分岐点があり、私たちはその都度、逃れられない決断に迫られます。
それは、今日の晩御飯はオムライスにしようか、それともパスタにしようか……などの小さな決断から、進学、就職、結婚……と人生の大枠を決めてしまう大きな決断まで多岐にわたります。
決断……と言えば、以前、オダギリ・ジョーが出演していたLIFE CARDのCMが有名ですが、みなさん覚えていますでしょうか?
忘れてしまった、知らない、という方のために実際の動画を貼っておきますね。
(このCM、なんでも今では定番のマーケティングワードである「続きはWebで」の先駆けとなったものらしいです……って話は今は小脇に置いておいて。)
CMの内容を簡単に説明すると……
CMの概要
フランス出張が決まった俺。
機内で出会った外国人美女に一目ぼれしてしまったが、アプローチには自信が無い……。
しかし、現地フランスのとある店でまさかの再会!
運命を感じて強気なアプローチをかけたいが、さてさて、一体どうやってお近づきになろうか……。
(ここで、男の手元には「無理」「速攻」「紳士的」といった3パターンのアプローチ方法が書かれたカードが登場。)
どうしちゃうのよ俺!と焦る彼をバックに、画面には、「カードの切り方が人生だ」のコピーがインサート。
そして、「続きはウェブへ」……
こんな感じですかね。
美人なお姉さんと仲良くなりたくて必死なオダギリ・ジョーがコミカルに描かれた傑作CMです。
このCMでは、人生におけるその場その場の選択と決断がいかに重要かということが示されています。
そして、「カードの切り方が人生だ」と言われているように、大小さまざまな「選択と決断」の積み重ねこそが、今の私たちを形作っていると言えるのです。
CM内では、オダギリジョーがどのカードを選ぶかというところまでは描写されていませんが、一度きりの人生、できれば手持ちの選択肢の内でも最善のものを選んでいきたいですよね。
では、一体どうしたら最も望ましい選択肢を選ぶことが出来るのか。
そう考えた時、多くの人は、「その選択肢を選んだことで得られるもの」に注目をします。
しかし、実は逆に、「それ以外の選択肢を捨て去ったことで失うもの」に目を向けると、後悔のない選択をしやすいのです。
次の章で詳しく述べます。
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「これから失う人生」を想う
「選択をする」ということは、何かを選ぶのと同時に、それ以外の選択肢を捨てさることでもあります。
100円しか持っていない時に、80円のドーナツと70円のオレンジジュースの両方を手に入れることはできません。
ドーナツを選んでお腹を満たすか、オレンジジュースを選んでのどの渇きを潤すか、得られる未来は二つに1つ。必ずどちらかはあきらめなければなりません。
そして、人は悩むことが苦手で、また目先の欲に負けやすい生き物です。
本当はのどが渇いているのに、おいしそうなドーナツを売っているお店を見つけると、のどの渇きを忘れて「おいしいドーナツを食べること」を選んでしまうのです。
しかし、それではのどの渇きは潤いません。最善の選択をしたとはとても言えないのです。
ドーナツを買う時に「ジュースを買ってのどを潤す」という「これから失う未来」を想像できていれば、この選択ミスは生じなかったでしょう。
もっと規模の大きな事例で考えてみましょう。例えば、こんな時……
私が選べた二つの道
A子さんは仕事大好きな社会人三年目のOL。
最近は仕事も順調で、部長からは次のプロジェクトのリーダーに推薦された。
大好きな彼とは、大学時代から付き合ってもう5年。交際はとてもうまくいっている。
そんな順風満帆な生活の仲、ある日彼から
「俺と結婚してくれ!」とまさかのプロポーズ!
舞い上がって喜ぶも、彼から「結婚したら、将来の子供のためにも家庭に入ってほしい」と告げられる。
一時はうろたえるも、大好きな彼のお嫁さんになれるならと会社を寿退社。翌年には子供も授かった。
毎日、大好きな彼を家で待ちつつ、可愛らしい我が子の成長を見守るのはとても幸福だった。
しかし、家から出ることなく終わってしまう日々の生活は、どこか満たされない気持ちを感じるものでもあった。
「もしもあの時、彼の申し出を断っていたら……」。ないものねだりとは思いつつも、社会の中でキャリアを積み上げていたはずの自分のことを思うと、少しだけ胸が苦しい。
この例を要約すると、「大好きな彼との結婚生活はある程度幸せなものの、失ってしまった「キャリアを積み上げた自分」という未来を思うと、なんだかやりきれない思いで一杯」となります。
彼には申し訳ないけれど、ないものねだりなのは承知の上で、あの時の選択は本当に正しかったのかとA子さんは答えのない後悔に苛まれているのです。
こうした未来は、彼から「家庭に入ってほしい」と言われたときにある程度想像ができたはずです。
しかし、目の前の幸福に舞い上がってしまったA子さんは、「これから失う未来」について深く考えることなしに、彼の提案を受け入れてしまいました。
その結果、彼女は自分の人生について疑問を持ってしまうことになったのです。
このように、人は目の前の誘惑に弱く、そして往々にして最善となる未来の選択を間違えるものです。
これを防ぐには、先ほど言ったように「これから失う未来」を考えて、それが今選ぼうとしている選択肢と比べてどうなのかということをしっかり考えることが必要なのです。
まとめ:「失うもの基準の選択」のススメ
物事を選択し行動を起こすとなると、何をするにしても必ずお金と時間を投資しなければなりません。
そして必要なお金と時間は、人生におけるその選択の重要さに比例します。
つまり、進学、就職、結婚など、未来を大きく左右する規模の選択となると、そこには莫大な額のお金と、多くの時間が必要になるわけです。
ですから、そうした選択をする場面に出くわしたときは、極めて冷静に、客観的に選択肢を吟味する必要があります。
……にもかかわらず、多くの人はそれを行いません。
なぜなら、人は悩むことを嫌い、また、目先にちらつく欲に惑わされやすい生き物だからです。
「自分が選んだ選択肢が何をもたらしてくれるか」ということばかりに目が行ってしまい、捨て去った選択肢によってどんな未来を失うことになるのかについて考えないのです。
そして自分の選択について、なぜか「これで間違いない!これで俺は幸せになれる」と謎の自信で満ち溢れていたりもします。
例えば
・「俺は大学なんていかないで自分でビジネスを起こすぜ!」
・「大企業に内定もらったけど、私はそれをけってベンチャー企業にいく!」
・「俺は彼女と駆け落ちする!」
こうした、思い切った判断というものに、その傾向は現れやすいと言えます。
もはや、その選択の先で成功する未来しか見えていないのです。
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そんな時、一旦踏みとどまって考えるべきは、それによって「失う未来」のことを本当によく考えての選択なのかということです。
その決断は、これから捨て去る未来すべてに対して、後悔のない、胸を張れるものなのかどうかしっかり考えたのかということです。
それを踏まえてのものだったら、たとえその先の未来で失敗しようとも後悔はしないでしょう。
このように、あらゆる物事を決めるときには、「その選択をした先にあるもの」ではなく、むしろ「その選択によって失われる未来」のことを思い、判断の基準にすることが、後々になっても後悔しないためのカギとなります。
これは経済学用語の「機会費用(opportunity cost)」と似たような考え方ともいえますね。
求めるべきは、最大の利益を得られる未来、ただそれだけなのです。
それでは、みなさんがこの先々で後悔のない選択ができることを祈って、今回はこの辺で
ではでは、またまた。
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