【リアクタンス】「遊んでないで勉強しなさい!」が壊滅的な逆効果を生んでしまう理由

勉強勉強うるさい!

みなさんこんにちは、シロネコ書房(@shironeko_shobo)です。

 

「遊んでばかりいないで、勉強しなさい!」

子供の頃、こんな風に叱られた経験がある人も多いかと思います。

しかし不思議なことに、そう言われれば言われるほど、私たちのやる気って落ち込んでしまうんですよね。

その説教が子供たちを思ってのことだと分かっていても、なかなか素直に行動することって出来ません。

 

一体どうして、このような逆効果が生まれてしまうのでしょうか。

どうすれば、子供たちの勉強へのやる気を引き出すことが出来るのでしょうか。

今回は、これらの謎を紐解き、より良い親子関係を構築する方法を考えていきたいと思います。

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私に指図をしないで!

自由にやりたい男

人間というのは勝手な生き物で、私たちはいつも「自分自身の意志で行動している!」と思い込んでいます。

誰の命令でもなく、自分の脳で考えて決定し、行動しているんだと妄信しているんです(本当は全然そんなことないですけどね)。

そしてそう考える心は、他人にその自由を侵されることを極端に嫌います。

心理的リアクタンス

人は「自分の意志で選択する自由」を剥奪されたり制限されたりすると、それが大したことでなくても、反動でその自由を取り返そうとします。

心理学者のブレームは、こうした心の作用を心理的リアクタンスと名付けました。

リアクタンスとは、反抗反発を意味する物理用語のリアクトからきている語です。

 

冒頭に挙げた、「遊んでばかりいないで、勉強しなさい!」と言われると途端に勉強をしたくなくなる子供たちの心理がまさにこれです。

遊ぶ自由を制限され、代わりに勉強をしろと強要されると、子供たちは自己主体性をひどく損なわれたと感じて反発します。

その結果、勉強へのやる気を失ったり、やめるつもりだった遊びをさらに続けたりしてしまうのです。

酷い場合には、「勉強なんて意地でもやるものか!遊びまくってやるぜ!」と、より一層自分の考えに固執してしまうこともあります。これも心理的リアクタンスの特徴です。

こうした傾向は特に反抗期の子供に強く見られます。中学生から高校生の思春期にいる子供たちを叱るときには、別段の注意が必要だということです。

 

ブーメラン効果

子供たちに、「そろそろ遊ぶのもやめて勉強始めるか」という意思があった場合には、さらに事態は悪化します。

 

不思議なことに、人は自らの意志と一致する内容の説得や指図を受けると、それとは反対の方向に行動を変化させてしまうのです。

ちょうど勉強を始めようと思っていたところに「勉強をしなさい!」と言われて、「あーもう!今からやろうと思ってたのに!」とやる気を無くしてしまうのがこれなんですね。

こうした心の不可解な現象は、ブーメラン効果と呼ばれています。

 

このブーメラン効果は、自分と関係の深い相手(家族や恋人など、コミットメントが高い相手)に指図や説得をされるほど、その抵抗をより強めます。

親子間におけるブーメラン効果の強さなんて言わずもがな。「あれをしろ!これをしろ!」と子供たちに指図ばかりしても、それは逆に彼らのやる気をことごとく奪ってしまうだけなのです。

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子供たちのやる気を引き出す方法

「学び」は「夢」から

子供の自由を制限するのはダメ。子供がやろうと思っていたことをやれというのはもっとダメ……。

イサコ
じゃあ一体、どうやって子供たちに勉強をさせればいいんだ!

 

親御さんたちがそう叫びたくなる気持ちもわかります。

 

この悩みに対して、私は子供たちに「飴」と「夢」を与えることを勧めます。

「飴」を与えて勉強させる方法

「飴」とは、言い換えれば「ご褒美」のことです。

「これだけ勉強したら○○してもいいよ」「今度のテストで○○点とったら、ご褒美に○○をあげる」

このような報酬を用意することで子供たちのモチベーションを高め、勉強をさせるという訳です。シンプルかつ分かりやすい方法ですね。

このように、外側からの働きかけによって子供たちにやる気をもたらすことを外発的動機づけと言います。

 

しかし、ご褒美をちらつかせることでやる気を出させても、それは一時的なものにすぎません。

欲しいものを手に入れたらまた勉強をしなくなるかもしれないですし、下手をしたら『見返りがないと何もしない子』に育ってしまうかもしれません。

外側からの動機づけだけでは、本当の学習習慣ややる気は身に付かないのです。

 

「夢」を与えて勉強させる方法

「飴」だけでは身につかない学習習慣を身に着けさせるのが、子供たちに「夢」を与える方法です。

この「夢」は、「勉強をする理由」とも言い換えられます。

 

子供たちが勉強に興味を持てないのは、多くの場合「何のためにするのかが分からない」からなんです。

そう聞くと、「いい大学に入るため」「将来のため」とおっしゃる親御さんたちが多いのですが、それって理由としてすごくざっくりとしているんですよね。

「将来のことなんて今から考えても分かるわけないし、いい大学に入ったから、だから何なの?」と、子供たちは勉強をすることによって得られる具体的な見返りをうまくイメージできません。

そんな抽象的な目標では、子供たちは自発的に勉強するためのやる気を維持できないのです。

 

そこで、子供たちが勉強を自ずとするようになるための理由を与えてあげることが大切になってきます。

つまり、勉強をすることによって手に入れられる明確な「夢」や「目標」を設定できるようにしてあげるのです。

そのためには、子供たちの好奇心や自尊感情を大切にし、興味・関心のあることをどんどんやらせてあげることが必要です。

その過程で、「この分野をもっと学びたい」「この仕事に就くために勉強したい」と子供たちが思うようになれば、それは自然と子供たちのやる気に繋がっていきます。

 

「やりたいことが見つからない」という子なら、親が率先していろいろな体験を子供にさせてあげることが大切になります。

そうして子供たちを「広い世界に出会わせてあげる」ことで、彼らが「もっと知りたい」と興味を持てる対象を見つけてあげるのです。それさえ出来れば、子供の体は自然とそちらに向いていきます。

 

こうした、子供たちの内側からやる気を湧き上がらせること内発的動機づけと言います。

この内発的動機づけは、子供たちのやる気の源泉となります。

心の奥にある好奇心や探求心、そしてその先にある「夢」「目標」といった「たどり着きたい場所」がある限り、彼らは進んで机に向かうようになるでしょう。

 

ただ、いくら夢や目標ができたとしても、そこにたどり着くための道のりは大概長く険しいものです。

成果を得られないことにイライラしたり、途中でやる気を失ってしまったりすることもあるでしょう。

そんな時に役立つのが先ほど挙げた外発的動機づけ、つまり「飴」なんです。

「頑張ってるね」「凄いね」と褒めてあげたり、ご褒美をあげたりすることで、もう一度頑張ろうという気持ちを取り戻させることが出来ます。

単体としては一時的な効果しかもたない外発的動機も、途絶えかけたやる気を引き出すにはとても有用だということです。

 

恐怖アピール

何にも興味を持てず、用意したご褒美に見向きもしないような子も中にはいるでしょう。

そういう子に対しては、最終手段として恐怖アピールという説得手段が有用です。

恐怖アピールとは、「○○しないとひどい目にあうぞ!」と、ある種の恐怖や不安感によって相手に行動を促す説得手法のことを指します。

この方法は、恐怖や不安という人間の根本的な感情に訴えかけるものであるため、論理的な思考がまだ十分にできない子供たちに対して非常に有効です。

 

恐怖アピールを効果的に使用するためには、リアリティーのある恐怖を相手に示すことが必要です。

よって、「勉強しないと大変なことになるぞ!」「ろくな大人にならないぞ!」等の抽象的なアピールでは子供たちの心は動きません。

そのため、心苦しいことではありますが、学歴と将来的な収入の相関関係や、就職における学歴フィルターなどの存在など、世の中の理不尽で残酷な部分を詳らかに話すことが必要になるのです。

相手が男の子なら、この先低学歴はマジでモテなくなる」なんて言えば効果てき面でしょう。

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ただ、この恐怖アピールによって引き出せるのは、恐怖や不安に追われることで生まれる「後ろ向きのモチベーション」だけです。

そのため、一定の達成ラインを超えて不安が解消されると途端にやる気をなくしてしまったり、成果が出ないことに絶望して「俺なんてどうせだめだ……」とより非行動的になってしまうことも十分に考えられます。

外発的動機づけと同様、恐怖アピールも一時的なやる気の向上にはつながりますが、永続的な効果は期待しない方がいいということですね。

 

やはり大切なのは、子供が自ら目指すべき夢や目標を見つけることです。

しかたなく恐怖アピールを用いることになったとしても、最終的には子供達が上を向いて目指せる目標を見つけられるよう、親側も協力していく必要があります。

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まとめ

子供たちのやる気というものは、親の説教や命令だけでどうにかなることではありません。

口うるさく説教するほど、かえって子供たちのやる気を削ぐことになってしまいます。

「やれ!やれ!」と机に縛り付けるだけの教育方針では、望ましい効果は期待できないのです。

 

大切なのは、子供たちが自分の内側に「勉強をするための理由」を見つけることです。

親は、それを見つけるための手助けさえしてあげればよいのです。その後は、ほっておいても勝手に勉強を始めるでしょうから。

 

それでは、今回はこの辺で

ではでは、またまた。

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ABOUTこの記事をかいた人

シロネコ書房

物語とコーヒーが好きな一般成猫。横浜市の隅っこで暮らしています。人の「心」について興味を持ち、日々、ふむふむと勉強中。 このブログでは、これまでに学んだ「毎日を生きやすく、楽しく暮らす」ための心のノウハウを、Life Hack(ライフハック)ならぬ「Cocoro Hack(ココロハック)」と称して紹介していきます。