皆さんこんにちは、シロネコ書房(@shironeko_shobo)です。
皆さんは、恋愛において相手の外見をどのくらい重視していますか?
「私はやっぱりイケメンが好き!」「いやいや、性格が大事だよ」と、それぞれ基準があるかと思います。
昨今、「顔だけ」で恋人を選ぶのはナンセンス、といった風潮があるのか、そういう話はあまり聞きません。
しかし、どれだけ「中身で選んだ」理由を述べようと、やはり人間は相手の外見から恋に落ちることが心理学の実験から分かってしまっているのです。
今回は、残酷ながら、しかしはっきりと「恋愛は外見が全て」ということを論じていこうと思います。
見た目こそが全ての世界で

外見の美しさは、動物としても人間としても重要なもの
「人は外見で判断してはいけない!」……とは言うものの、私たちはついつい美人やイケメンに心奪われ、逆に強面な人や異様な人からは目をそらしてしまいます。
以前、外見と第一印象に関する記事の中でも書きましたが、私たち人間は生活の中で視覚情報からの影響を強く受ける生き物です。

その点からすれば、私たちが多くの動物たちと同様に、外見的美しさを求愛行動の手段として利用することは何も不思議なことではありません。
また、私たちはテレビや雑誌などで、女性モデルや俳優が活躍しているの日々目にし、社会において容姿の美しさが価値を持つことを自然と理解しています。
このような理由から、恋人となる人に美しい容姿を求めるというのは、動物的にも人間社会的にも理にかなっていることだと言えるのです。
ここで重視される外見の美しさは「身体的魅力」(physical attractiveness)と呼ばれ、私たちが相手がどんな人間かを判断する際に大きな影響を受ける要素です。
コンピュータ・ダンス実験
しかしそうはいっても、
このように叫ぶ人達が世の中にはたくさんいることも事実でしょう。
しかし、断言しますが、「恋愛は外見より中身が大事!」なんてのは、外見に自信がない者達のうわ言です。
それを証明するための実験を紹介しましょう。
コンピュータ・ダンス実験
心理学者のウォルスターら(1966)は、大学生を対象に「コンピュータ・ダンス実験」を行いました。
まず、大学の新入生歓迎の特別行事としてダンスパーティを企画。
また、そのダンスパーティの宣伝には「ダンスのパートナーには、あなたに最もふさわしい相手をコンピューターが自動的にマッチングしてくれます!」という文言を掲げました。
パーティーに参加するためのチケットを購入しに来た男女各々376名は、コンピュータ・マッチングのための事前情報として、身長、年齢、人種、宗教、様々な性格特性、学業成績などに関する質問項目に答えさせられました。
実はこの時、ひそかに4人の実験協力者が、質問に答えている参加者の身体的魅力を評価していました。
この2日後にダンスパーティは開催され、各々のダンスパートナーも発表されました。
参加者には「コンピューターによって最適な相手が選ばれる」と伝えられていましたが、実際は全くのランダムでパートナーが決められていました。
そして、パーティーの休憩時間を利用して、参加者へ、マッチングしたパートナーに対する好感度や、またデートしたいかなどの質問調査が行われました。
その結果、パートナーに対する好感度は、チケット購入時に答えてもらった質問の内容とは何の関連もなく、ただ身体的魅力のみと関連していることが分かりました。
以上が実験の概要です。
最後の部分をもう少し詳しく説明すると、
いくら学業成績が悪くても、素行が悪くても、イケメンであればその相手の女の子は彼とまたデートをしたいと思い
逆に
いくら成績優秀でみんなの模範的生徒でも、不細工であればその相手の女の子は彼と早く離れたいと思う
という結果がでたということです。
つまり外見的に魅力的であればあるほど、相手に好意を持たれるということなのです。
対人魅力に及ぼす身体的魅力の影響は、これ以外にも多くの研究によって検証されており、特に出会いの段階では大きく影響することが分かっています。
恋愛における第一印象は命と言っても過言ではありません。
その点から見ても、やはり「外見が全て」なのです。
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美しさの「責任」と「幻惑」

ここまでを読むと、自分で自分が美しいと分かっている人はもうウハウハ天国やっほいっほいという感じでしょうが、しかし、気をつけなければならないこともあります。
人は、他人に何か一つ際立った美点があると、「その他の部分もきっと優れているに違いない!」という思い込みをしてしまいます(これをハロー効果または後光効果といいます)。
※ハロー効果について、詳しくはこちら!

つまり、イケメンや美人であるということは、自身の行動や性格に対しても「きっと優れているに違いない」と勝手な期待感を抱かれてしまうということなのです。
そして、その期待が裏切られてた時、人は普段以上の失望や嫌悪感をその人に向けます。
模擬裁判実験
心理学者のシーガルとオストロブ(1975)は、大学生を対象に模擬裁判を行い、被告人女性の魅力の程度と犯罪の種類が、裁判員の判決に及ぼす影響を調べました。
その結果、強盗事件の場合には、魅力的な女性ほど刑が軽くなったのに対し、詐欺事件ではその美しさを犯罪に悪用したと考えられ、より厳しい判決を下されたと報告されています。
この実験では、「美人であること」を悪用した(と思われている)女性は、必要以上に失望感や嫌悪感を向けられてしまいました。
私たちにの日常においても、例えば、清楚を売りしている美人女優が不倫騒動を起こした時に、「なんだよ!なんだよ!」「美人ってやっぱり性格悪いの多いな」と、手のひらを返したように非難する人、いますよね。
美しさを利用する時には、そこに責任が伴うということも覚えておかなければならないのです。
またこの実験は、美しさが決して利点だけを生むわけではないことを示すと同時に、私たちの判断が、身体的魅力によって大きく歪められてしまうということを示唆しています。
「傾国の美女」という言葉があるように、美しさは時として人の心を惑わし、そして破滅へと導くこともあります。
外見が恋愛において有利に働くのは事実ですが、果たしてそれだけを理由に決めてしまっていいのか……。それをもう一度考えることも、よりよい恋愛をするためには必要なのです。
まとめ
今回は、恋愛において、外見の美しさがいかに重要かということを見てきました。
差別でも区別でもなく、人は動物として、そして社会的生物として美しさを追求する生き物なのです。
後半には、「美人やイケメンが気をつけなければならないこと」また「美しさに惑わされてはいけないこと」を書きましたが、ルックスが良い人間が得をするということに変わりはありません。
では、私を含むそもそもルックスが良くない人間には救いはないのか、というと、そうではありません。
「身体的魅力」には要望や容姿の美しさのほかに、服装や化粧の仕方なども含むことが出来るからです。
よって、男性なら髪形や体作り、女性なら化粧技術の向上、また、両性共にファッションセンスを磨く等によって身体的魅力を高めることができます。
「どうせ私なんて……」とあきらめるにはまだ早いということですね。
さっそく、最寄りのエステと美容室に予約を入れ、服屋へと向かいましょう。
「服を買いに行く服がない」という人は、AmazonやZOZO TOWNでも使えばいいですから!ほらそこ!めんどくさがらないで!
ファッションでも化粧でも、少しでも自分の魅力を引き出して、そこから自信を持つことが、周りの人に好感をもたれる第一歩なんですからね。
(ちなみにこの時期、私はダッフルコートを着てる女の子を見るとテンションが上がります。)
また、恋人には身体的魅力を求めるものですが、生涯の伴侶となる相手を決めるときは、外見よりも内面の良し悪しを考慮するという研究結果も報告されています。
「彼(彼女)は中身で選んだんだ!」という声は、実は何も間違ってなかったのです。
外見を磨くことは大事ですが、内面だって忘れてはいけません!
むしろ外見以上に中身もしっかり磨いて、運命の人との急な出会いに備えることが大事なのです。
それでは、今回はこの辺で!
ではでは、またまた。
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