皆さんこんにちは!シロネコ書房(@shironeko_shobo)です。
人にはそれぞれ好きな物があり、好きな人がいます。
「蓼(たで)食う虫も好き好き」と言われるように、その内容は人それぞれですが、特に人が人を好きになる「恋愛」はその中でも特別なものですよね。
そして願わくば、恋い慕う人といつまでも一緒に……なんて思ったりもしたりしちゃって、あー恥ずかし///
しかし、やんごとなき人生道中、大好きな彼・彼女と遠く離れてしまうこともあるかもしれません。
そんな時は注意してください。遠距離恋愛は、人の心理的にとても失敗しやすいのです。
目次
遠縁距離恋愛が失敗する4つの理由

距離は恋の熱を冷ます / 近接性
結婚したカップルに、二人はどこで出会ったのか、という質問をすると、
ここからは、二人がたまたま同じ場所、近い距離にいたことがきっかけで親密になり、関係が発展したことが分かります。
当たり前の話のような気もしますが、物理的な距離というものは、人と人とが親密になる過程において重要な役割を担います。
簡単に言ってしまえば、二人の距離が近いほど親密になりやすく、逆に遠く離れてしまうほど、疎遠になりがちだということです。
これを心理学用語で「近接性効果」と言います。
この近接性効果に則れば、離れ離れの状態では、遠く離れた彼氏、彼女とは疎遠になってしまいます。
逆に、それぞれの場所で出会った身近な異性の方には親しみを感じ、移り気を起こしてしまうこともあります。
メールや電話でしか存在を感じ取れない恋人とは、心と心の間にも距離が出来てしまうということなのです。
遠距離恋愛が難しいと言われる第一の要因が、この「近接性効果」にあります。
触れ合えない心はすれ違う / 単純接触効果
人には、よく見るものや慣れ親しんだものに対して安心感を抱き、親近感や好意を感じるようになる心理的性質があります。
これは単純接触効果と呼ばれ、ザイアンスという心理学者が提唱した仮説から、研究を経て実証された心理効果です。
この現象の根幹には、人間が「未知のモノに対する恐怖」を持っていることがあります。
見知った相手や慣れ親しんだ相手には、その恐怖が和らぎ、安心感と共に好意を寄せるようになるのです。
しかし遠距離恋愛においては、二人の距離が離れて一緒に過ごす時間が短くなってしまうが故に、この単純接触効果による好意の上昇が見込めません。
「相手を知ること」で好意を高めていくことが大事なのに、離れ離れの生活は、逆に恋人の知らない部分をどんどん増やしていってしまうからです。
メールや電話で連絡は取れると言っても、自分の全てを毎日相手に伝えるというのは現実的に不可能です。
すると、恋人に対する不安感や不信感が募ると同時に、親しみや好意までもが失われていってしまいます。
一方、それぞれの街で互いが所属しているグループやコミュニティーには、毎日顔を合わす人が数多くいるでしょう。
そうした人たちに対しては、毎日会うたびに親しみと好意の感情を高めていくことになります。
もしかすると、その中で「彼(彼女)より好きかも……」なんて人が出てくるかもしれません。
こうして終わっていく遠距離恋愛の数の何たる多いこと……。
悲しいことですが、人間は、遠くの純愛よりも近くの手軽な恋に走ってしまう生き物なのです。
分かち合えない思いは凝り固まっていく / 類似性の法則
「類は友を呼ぶ」なんてよく言われますが、人は、自分と同様の考え方や価値感を持つ人間に対して好意を抱きやすいという傾向があります。
これを、「類似性の法則」と言います。
心理学者のバーンは、この類似性の法則について
「自分と同じ、または似たような考え方を持つ相手がいるということは、すなわち、自分の考え方が正しい、という1つの証明になり、それが相手への好意につながる」
と説明しています。
なるほど、確かに自分を肯定してくれる相手というものは、誰にとっても必要な、安心感や満足感をもたらしてくれる存在ですよね。
「君がカラスを白いといったなら~……」は、ここから来た口説き文句なのでしょう。
※類似性の法則について詳しく知りたい方はこちら!

また、この類似性の法則は日常のコミュニケーションの中で強化されていきます。
日常生活でよく目にするこのような会話は、互いの共通項目の確認と発見を促し、「この人は私と似ている」という認識を高める役割を持っています。
長年連れ添った夫婦が似通ってくるのは、この類似性の法則によるところが大きいと言えますね。
類似性を高めるには、日々の生活の中での多くの共感体験が必要なのです。
ですが、遠距離恋愛においては、この類似性の法則もうまく働きません。
なぜなら、離れて暮らす日々は、互いの共通点や共感ポイントを減少させてしまうからです。
先ほど述べたように、遠距離恋愛においては、時間が経つごとに相手の知らない部分が増えていきます。
特に環境については、住んでいる場所によって状況が大きく異なります。
例えば、
「あのお店の新作メニューおいしいよね!」
「昨日の雨すごかったよね……」
こうした日常の会話は、同じ地域で生活を営んでいる、活動しているからこそ分かち合えるものです。
遠く離れた相手とは、どうしてもそうした会話の内容に隔たりが出来てしまいます。
また、人の価値観というものは周囲の環境によって変わっていくものですから、遠距離生活が長くなるに連れてかみ合わなくなってしまうことも珍しくありません。
そうなると、日常における共感体験=「自分と似ているという感覚」がどんどんと減っていくのと同時に、相手に対する好意も薄れていってしまうのです。
さらに、お互いの立場や活動の違いが、共通点ではなく相違点を生み出してしまうこともあります。
例えばですが、『遠距離の学生と社会人』といった関係性はかなり厳しいと言わざるを得ません。
住んでいる場所も、立場も、やっていることも違う……そうなってしまうと、離れ離れの生活の中で共感しあえるような事柄はほとんどなくなってしまうからです。
このように、異なる場所で過ごす中でお互いに相違点ばかりが増え、類似性を失ってしまった結果、別れてしまうというのも遠距離恋愛の特徴の1つなのです。
また、単純接触効果の時と同じく、それぞれが所属するグループの身近な異性に類似性の高まりを感じ、意識が移っていってしまうということも十分にあり得ます。
共に過ごす日常の中では、彼らのほうが圧倒的に多くの類似点を持ち、また同じ環境下で同様の価値観を有する場合が多いですからね。
このように、お互いに共有するものがあること、日々の中で相手と分かち合うものがあるというのは、恋愛においてとても大切なことなのです。
鈍った好意は愛を亡ぼす / 好意の返報性
人は他人から好意を示されると、自分もその人に好意を抱く傾向があります。
これを「好意の返報性」と呼びます。
カーティスとミラーという2人の心理学者の研究によると、相手が自分に好意を持っていることを知ると、それ以後、その相手に対して好意を抱き、顔の表情までも変化させる、と報告されています。
この好意の返報性の裏には、人の抑えがたい自己承認欲求があると言われています。
つまりは、「自分のことを好きだと言ってくれる相手」=「自分を認めてほしいという願いを満たしてくれる相手」を、こちらも自ずと好きになってしまうということです。
もちろん、「好き好き!」となんども好意を伝えてくれる方が効果は高まります。
恋愛においてきちんと好意を伝えるというのはとても大事なことなのです。
なにせ、世の中には「私を好きになってくれた人が好き」なんて人もいますから。場合によっては先手必勝だってあり得るわけです。
しかし、遠距離恋愛においてはこれが不足しがち。
離れているからと言って「好きだ」という思いを伝えないでいると、相手も自分に対する好意を薄れさせていってしまいます。
逆に離れているからこそ、何度もしっかりと好意を伝えることが大事なのです。
圧倒的に不利な状況
以上が、遠距離恋愛が失敗しやすい4つの理由です。
さて、このような中で……
遠距離恋愛中に、「向こうで彼(彼女)のことを好きになる人が現れたらどうしよう……」と心配になることもあるかと思います。
それが心配で済めばいいですが、もしも実際にそんな人が現れたらピンチどころではありません。
もはやピンチもピンチの大ピンチ、世紀末目前くらいの気持ちで構えたほうがいいです。
ここまでの復習を兼ねて、その訳をお話ししましょう。
まず、近接性。その人は彼(彼女)に物理的に近いというだけであなたより有利です。
次に、単純接触効果。その人は彼(彼女)に圧倒的に多く会える分あなたより有利です。
さらに、類似性の法則。その人は、日常の中で彼(彼女と)多くの共通点を持ち、また同じ環境下で共通の価値観を育んでいる分、あなたより有利です。
最後に、この好意の返報性。その人は、時にさりげなく、時に大胆にあなたの彼(彼女)に何度も好意を伝えられます。その気になれば、あなたよりも数倍の愛の言葉を伝えられる点であなたより有利です。
……と、ここまでに紹介してきた恋愛における重要要素の全てにおいて、あなたは不利な立場に置かれているからです。
こうした状況の中では、毎日、何度も何度も「あなたが好きだ」とアプローチを受けたあなたの恋人が、つながりの弱くなったあなたを捨てて乗り換える、なんてことも十分にあり得ます。
そうなる前に、どうか日ごろから恋人に「好きだ」と伝える努力を怠らないでください。
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それでも愛を信じるために

このように、遠距離恋愛は、とても脆く儚いつながりをどう克服するかがカギとなります。
実は私自身、今の彼女とは2年強の遠距離恋愛を経験しています。
今は毎日一緒にいられますが、当時は会えないことが本当に不安で、心配で、いろいろと辛い経験もしました。
そこでここからは、おこがましくも遠恋経験のある私から、遠距離恋愛中のカップルの皆様へいくつかのアドバイスを送りたいと思います。
秘密は二人の愛を守る
まず一つ目です。
離れ離れになっても続くカップルになるには、お互いがお互いの重大な秘密を公開しあうのが効果的です。
その内容は、そう簡単には人に話せない、引かれるくらい大げさな方がより良いでしょう(二人の関係にひびが入るようなものはもちろんNGですが……)。
なぜなら、そうしておくことで「私のこんな恥ずかしい秘密を理解してくれる(肯定してくれる)のはこの人だけ」という意識を互いに持っておくことが出来るからです。
離れて暮らす中でも、恋人のことを思う度に、『私を理解してくれる唯一の人』という特別感が二人の気持ちを留めておいてくれます。
「愛し抜けるポイント」を1つだけでいいから見つけておく
そして2つ目は、たった一つでいいから、恋人の愛し抜けるポイントを自分の中に持っておくことです。
はい、まんまB’zの『イチブトゼンブ』ですね。
しかし、これがなんとまぁ効果的なことか!
彼女のあんなところが好き。
彼のこんなところが好き。
こうした気持ちは、予想以上に、あなたから恋人への思いを強めてくれます。
たった一つでも、彼(彼女の)中に愛し続けられる部分があれば、それを信じるだけで、距離や空間の隔たりの中でも、絶えない「好き」の気持ちを育てていけるのです。
二年強の遠恋を乗り越えた私が実践し、成功した方法の1つですからね。是非とも試してみてください。
以上が私からのアドバイスになります。
参考になったかはわかりませんが、成功例の1つとして、参考にしていただけましたら幸いです。
まぁ、世の中には何もしてもダメな遠恋カップルもいますけどね……。
きれいにまとめた(?)ところで
それでは、またまた
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